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ナイキの厚底論争に終止符?話題の新作シューズ「アルファフライ」は何がすごいのか<NY発表会レポート>

「ナイキ エア ズーム アルファフライ ネクスト%」
「ナイキ エア ズーム アルファフライ ネクスト%」
Image by: FASHIONSNAP.COM

 「速すぎる」ことで注目を集め続けているナイキの厚底シューズ。今夏に迫った東京五輪で着用禁止になるという見方もあり報道が加熱する中、2月初旬に更なる新モデル「ナイキ エア ズーム アルファフライ ネクスト%」(以下、アルファフライ)が発表されました。アメリカ・ニューヨークで盛大なグローバル発表会が行われたのは、世界陸連が新規制を発表したわずか5日後。渦中の新作は、規則をクリアし五輪で着用できるのか?世界中の興味が注がれた新モデルの誕生について、開発者やアスリートの声と共に現地からレポートします。

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 ナイキが4年に一度のオリンピック開催年に行っているグローバル発表会には今回、世界中から約300人(新型ウイルス関連の影響により中国チームは不参加)のメディア関係者がニューヨークに集いました。

 発表会では(1)イノーべション(2)サステナビリティー (3)イークワリティーの3軸からなる新指針に沿って、オリンピックシーズンに向けた新製品を披露。イベントのキックオフは新旧のアスリートを交えたファッションショーで、エンターテインメントの要素と多様性に富んだ演出でゲストを沸かせます。フロントローを飾るのは、ナイキ幹部やスニーカーヘッズの羨望の的であるナイキのコラボレーターといった豪華な面々。

ショーにはドレイクやジョン・ドナホー ナイキCEOなど豪華ゲストが来場 Photo by NIKE

東京大会に向けて通気性を重視

 同じ会場では、発表会の目玉の一つであり、とりわけ日本から熱い視線が注がれる「アルファフライ」が初披露されました。昨年夏に登場して以来、箱根駅伝などのレースで選手が着用する度に好記録を連発し注目を集めてきた厚底シューズ「ズームエックス ヴェイパーフライ ネクスト%」(以下、ネクスト%)の後継モデルです。リオオリンピック男子マラソンの覇者で東京大会でもメダルが期待されるエリウド・キプチョゲ選手が、昨年10月の非公式のフルマラソンで2時間切りを達成した時に履いていたのがプロトタイプで、今回披露されたのは、ほぼ同じ仕様の市販モデルになります。

 まずはカラーから。ネクスト%の成功は、レースでも存在感を放つカラー戦略も要因の一つとされています。発色の良いライムグリーンの「ファントムグロー」から始まり、「ピンクブラスト」、オレンジとライムグリーンが爽やかな「EKIDEN PACK」カラーと続きましたが、今回アルファフライのシグニチャーとなるのは「ブラック×ネオングリーン」です。別カラーとしてホワイトモデルも順次発売されるとのこと。

 アッパーには高温多湿が予想される東京大会(マラソン開催地は札幌)を見据えて通気性を重視した透け感のある編み素材「アトムニット」を採用しています。シューレースの配置は、ネクスト%と同様に中央ではなく外側に開かれており、これはシューレースの締め付けによる血管への圧迫を取り除くための設計です。つま先から甲を包むようにソールと同色のネオングリーンカラーのスウッシュがあしらわれています。

フォーム増量、エア搭載

 鮮やかなネオンのソールはネクスト%と同様、ナイキ史上最もソフトで軽いフォームである「ズームX フォーム」を増量して採用。そして、従来のモデルと決定的に異なるのが、前足部分にむき出しで配された「ズーム エア」です。ナイキにとって1978年の誕生以来、歴史も知名度もある素材で、蹴り出す際のクッション性を高めて足を保護する役割を担っており、効率の良いランニングを提供します。ちなみにズーム エアは50%〜80%が再生原料から作られており、廃棄時には90%を再生することができるサステナブル素材とのこと。


 靴底は、これまでソールの中に隠れていたカーボンファイバー製の「フライ プレート」の一部が露出し、2つ配置されたエア ポッドの隙間から実物を覗くことができます。事前の報道では「新作には複数のプレートが使われるのでは?」といった憶測がありましたが、実際に搭載されているのは1枚です。

 ネクスト%やトレーニング用に使用される「ペガサス」シリーズにも見受けられる、かかと部分が突出したソール。これは速さを表す視覚的なデザインであるのと同時に、抵抗を少なくするため空気力学に基づいて設計された形状です。

 耐久性はネクスト%より向上しており、寿命も長くなっているとのこと。価格は従来モデルとほぼ変わらず約3万円で、今春に発売予定となっています。

 トレーニング用としては「ナイキ エア ズーム テンポ ネクスト%」が登場。足への負担を軽減するためにプレートはカーボンではなく合成素材を使用し、ズーム Xは中足部と前足部のプレートの上に配置されています。衝撃からの保護と耐久性を高めるために、かかと部分には「ナイキ リアクト フォーム」を採用。アルファフライと同様、前足部にエア ポッドが配置されています。価格はレース用のアルファフライよりも買いやすくなるとのことなので、選手だけではなく一般ランナーにも普及しそうです。

【次ページ】開発者や陸上の界のレジェンドに聞く"厚底シューズ騒動"

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