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女性の身体に突如現れる青アザの正体

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Image by Nadya Peek via Flickr

ふと気づくと脚に大きい青アザがある。「何これ、いつできたんだろう?」と不思議になった経験はないだろうか。私はある。これまで私が出会った全ての女性も「ある」と答えた。

「知らず知らずのうちにできてるんですよね」。そう語るのはロサンゼルスでスタンドアップ・コメディアンとして活動するメリンダ・カシュナー(Melinda Kashner)だ。「アザを見つけられたボスに、『家庭で何か問題でも?』と訊かれたこともあるくらいです」

カシュナーの身体には、少なくとも、常にひとつは打ちどころ不明の青アザがある。「脚だったり腕だったり...。もっぱら手足にできます」。これは、カシュナーひとりに限った現象ではない。

tumblrには、〈team mysterious leg bruise(謎の脚アザ隊)〉というタイトルのブログがあり、2017年10月現在、42万ものリアクションが集まっている。リアクションをしたのは圧倒的に女性ユーザーが多いようだ。筆者も、自分のFacebook上で〈謎の脚アザ隊〉のメンバーがいないか呼びかけてみると、レスをくれたのは女性ばかり。男性からのコメントもあったが、女性の知人がタグ付けされていただけだった。また、ある女性は、そのときちょうど脚にできたアザの写真を送ってきてくれた。3つのアザはまるで目と口に見え、不機嫌な表情をしていた。

「小学4年生のとき、ジャンパースカートを着ると必ずみんなに『足のアザどうしたの?』と訊かれていたのを覚えてます」と、〈不機嫌顔アザ〉の持ち主、ジャッキー(Jackie)は語る。「でも全然心当たりがなかったんです」

その〈心当たり〉は今も見つかっていない。「自分が考えているより、私はおっちょこちょいなんですかね? とはいえ、そんなにいろんなものにぶつかってる覚えはないんですけど...」

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写真:ジャッキーの機嫌が悪そうなアザ。 原因:不明

人間の皮膚は3層構造になっている。いちばん上の、私たちが目にする層が〈表皮〉。その下が、毛細血管、汗腺、毛嚢などがある〈真皮〉。そして最下層が、主に脂肪、そして血管や神経が走る〈皮下組織〉だ。真皮か皮下組織の血管が破れ、血液がその周囲の組織に流れだすとアザになる。しかし、ただちに目に見えるアザになるわけではない。基本的にはケガをした1~2日後に現れる。色はケガの深さによって変わる。

「それは〈チンダル現象〉です」とメイヨ・クリニックの皮膚科専門医ドーン・デイヴィス(Dawn Davis)。「皮膚のどの層でできるかによって、色が違って見えるんです。皮膚の深層であればあるほど、アザは暗い色になります」。表皮近くの場合は茶色や赤みのある色、皮下組織が傷ついた場合は紫、あるいは黒っぽい色になる。

男性よりも女性の皮膚に青アザができやすいのには、何か理由があるのだろうか? 皮膚科専門医のジェフリー・ベネービオ(Jeffrey Benabio)は、女性の皮膚は脂肪が多く、コラーゲンが少ないからだ、と自身のブログで説明している。「男性の皮膚のほうが、高密度のコラーゲン層が分厚いんです。ですから、血管が安全に保護されています」。さらに、「男女の皮膚の構造的な違いは、セルライトのできやすさなどにも表れています」ともいう。

皮膚科クリニック〈AboutSkin Dermatology〉のジョエル・コーエン博士(Dr. Joel Cohen)は、コラーゲンを「皮膚構造の主要素」という。真皮で形成されたコラーゲン線維の網状構造は、まさに網のように皮膚全体を支えているのだ。更にコラーゲンは血管も支え、外部からの衝撃からも守ってくれる。いっぽう、構造的に、皮下脂肪は血管を守るのではなく、詰め物のような役割だ。「脂肪は衝撃が骨に伝わらないようにするための緩衝材です」とコーエン博士。「外界から骨と筋肉を守る役割があります」

ただ、全ての女性の皮下脂肪が、男性のそれよりも多いわけではない。一般的に女性は脂肪層が厚いといわれているが、往々にして、男女の差というのは複雑なものだ。コーエン博士も、「十把一絡げにして、一般化するには複雑すぎる」と語る。「各々のBMIによります」。BMIとは〈ボディマス指数〉の略で、体重を身長の二乗で割って出す体格指数。ジェンダー同様、BMIも様々なのだ。

「私たちにいえるのは、男性と女性のBMIの幅は違う、という事実だけです」とデイヴィス。「また、エストロゲン(女性ホルモン)とテストステロン(男性ホルモン)、それぞれの作用によって、脂肪をどこにため込むかが変わります。つまり青アザができる場所は男女で違うんです」。男性は「ベルトの上」、女性は「太ももや腰、お尻」に脂肪が溜まる傾向があるそうだ。

デイヴィスは、女性にアザができやすい理由をさらにもうひとつ教えてくれた。「エストロゲンは血管壁をもろくします」。正確に突き止められているわけではないが、エストロゲンには血管壁の形成を阻害する働きがある。また、エストロゲンには血管拡張作用もあり、つまり、血管が開きっぱなしになるのでアザが大きくなりやすい。血管が拡張していると、血液が凝固するまでに、より多くの血液が流れ出てしまう。「静脈瘤が女性に多いのもそのためです」とデイヴィス。「また、閉経後に女性の血管に変化が現れるのもそのためです」

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